突発性難聴|鍼灸治療の効果
更新 2023.04.10
発症後に早く鍼治療をすると効果が上がることはもちろんですが、ステロイドの点滴や、ステロイド鼓室内注入療法をしても良くならない重度の突発性難聴でも、鍼治療の四つの要件を満たすことができれば、60パーセントで症状の改善がみられます。
入院してステロイドとプロスタグランジンE1の点滴治療をしても聴力が改善されず、その後、全周波数でスケールアウトのまま退院され、8回の鼓膜内ステロイド注入療法をしても聴力が回復しなかった患者様です。
スケールアウトとは
全く音が聞こえない状態を聴力検査で「スケールアウト」といいます。検査結果のマーク(※左耳は✕----右耳は〇)にを付けて表されます。
鍼治療前
鍼治療後
8回の鍼灸治療でスケールアウトが改善しました。そのまま治療を続けると40デシベル程度まで良くなるケースが多いのですが、ご本人の希望もあり、近くの鍼灸院に転院されました。
東京都 N.S.様
突発性難聴になってしまった私は、都内の病院で治療を受けたのですが、聴力が戻らず、健康な耳も聞こえなくなったらと不安と恐怖で毎日沈みがちになっていました。そんな時、ネットで森上鍼灸整骨院の存在を知り、藁にもすがる思いで治療をお願いしました。初めての鍼灸治療で、痛みや不安もあったけど、院長やスタッフの優しい対応と丁寧な治療によって徐々に症状が改善して、心から感謝しています。症状もよくなってきたので、今後の通院を考えて都内の鍼灸院を探そうと思っています。
健康な側の聴力が落ちてきているのが心配なのですが、まだ聴力が回復すると思うのでしっかり鍼治療を続けましょう。耳鼻科用のオージオグラムは基準が違うので、都内で鍼灸用のオージオグラムを測定できる鍼灸院を探してください。きっと力になってくれる鍼灸院です。
森上鍼灸整骨院
副院長 吉池 美奈子
突発性難聴の鍼灸治療を公的に研究している機関はないのですが、突発性難聴に鍼治療は効果があります。また、鍼治療にはステロイドの治療効果とは違った作用があるようです。突発性難聴だけに限れば、有効率は京都大学で治験が行われた「急性高度難聴症例に対する生体吸収性徐放ゲルを用いたリコンビナント・ヒト・インスリン様細胞成長因子1内耳投与による感音難聴治療の検討」に近い効果があります。院長 吉池 弘明
ストレスが悪影響を及ぼすと、毛細血管の血流が低下して、免疫力が下がることが知られています。突発性難聴が良くならない方は、ストレスの鍼治療をすることで治療効果が数段上がることが多いです。
ストレスで交感神経が緊張すると、顔や手足の血流が低下します。それに伴って免疫力や自然治癒力が低下するので、病気が治りにくくなります。耳鼻科のお医者様が関心を持たない、突発性難聴の原因の一つです。
治療前
治療後
顔の血流 治療前・治療後
鍼治療をすると、脳の中にセロトニンというホルモンがでます。抹消の血液循環を改善するので、内耳の血流が戻ります。免疫力が高まり、突発性難聴が回復しやすくなります。
現代の医学でもストレスを画像診断することはできません。ストレスを処理する脳内の場所は、体温を調整する中枢があるので、サーモグラフィーで全身をマッピングすると、ストレスの状態が確認できます。ストレスの状態に合わせて鍼治療をすることで、自然治癒力をたかめて突発性難聴の治療効果を高めることができます。
耳鼻科の先生の中には、突発性難聴を耳梗塞と表現される先生も多いです。事実、梗塞を起こしにくい体質に変える鍼治療をすることで、突発性難聴が改善される方が多いです。
エコノミークラス症候群
ふくらはぎの血流が悪くなると、血栓ができやすくなります。突発性難聴の患者様のほとんどが、ふくらはぎでの血流異常があるので、血流を改善するためにふくらはぎの治療をします。
治療前
治療後
ふくらはぎの血流 治療前・治療後
ふくらはぎは第二の心臓と言われています。ふくらはぎの動きが改善すると、微小の血管での血流が改善します。内耳の血流も改善するので、突発性難聴の回復が早まります。
突発性難聴の回復が遅い患者様は、内耳と自律神経に血流を供給する椎骨動脈が圧迫されていることが多いです。エコーで確認しながら鍼治療をします。椎骨動脈の血流が改善すると、内耳の自然治癒力を高めることができます。
突発性難聴の患者様の鍼治療をする中で、突発性難聴には3つのタイプがあることを発見しました。タイプに合わせてツボを変えて鍼治療をすることで、鍼治療の効果を最大に高めることができます。
ストレスが原因の左耳突発性難聴
突発性難聴側の首の温度が下がります。ストレスが強くなると、オージオグラムでは低音の聴力が低下することが多いです。サーモグラフィーはヒョウ柄のまだら模様になります。ストレスが原因の突発性難聴は、緊張した交感神経を緩める鍼治療をすると、聴力の回復を効果的に早めることができます。長期間のストレスが原因の場合はステロイドが効かないことが多いのですが、鍼治療がとても効果的な突発性難聴です。
血液循環の悪化が原因の左耳突発性難聴
手足の温度が低下することが多いです。通常、首が曲がっていて炎症があることが多いです。こうした突発性難聴では、末梢の血管の血流をよくすることを主体に鍼治療をします。エコーで確認すると、自律神経や内耳に向かう椎骨動脈の血流が低下していることが多いです。オージオグラムは中間の音域が聞こえないことが多いです。発症から時間が経過するとステロイドが効かないのですが、鍼治療が効果的な突発性難聴です。
炎症が原因の左耳突発性難聴
風邪をひいた後や、発熱した後、予防接種の後になりやすい突発性難聴のタイプです。首には強い炎症がありますがカラダの温度は低下します。突発性難聴の発症時に、めまいを感じる事が多くあります。難聴のレベルも高い方が多くいます。オージオグラムは全体的に低下します。重度の突発性難聴になることが多いのですが、鍼治療で免疫力を高めると低音から聴力が回復することが多い突発性難聴です。
道具を見ればその職人さんの技量がわかる様に、突発性難聴の専門鍼灸治療をするには必要な道具があります。オージオメータ、サーモグラフィー、エコー診断装置があれば、十分な突発性難聴の鍼治療ができます。難聴治療の専門鍼灸院を探すには、必要な検査機器の設備があるかを基準に探すと良いです。
もっと詳しく
突発性難聴にはどんな鍼灸院がおすすめですか?
突発性難聴専門の検査と鍼治療に取り組んでいます。
聴力検査や、エコーを使った内耳への血流状態の検査、サーモグラフィーを使ったストレスや自律神経のバランス異常の検査はすべて鍼灸師が行い、些細なことまでその後の鍼灸治療に生かします。
聴力検査
聴き分ける力に重心をおいて骨導と気導の検査をします。
エコー検査
日常生活で一番多い姿勢で、内耳への血流を検査します。
サーモ検査
自律神経のバランスとストレスの状態を検査します。