ステロイドで改善しない難聴
根本原因の解決は「時間」との戦いです

ステロイドで改善しない難聴、根本原因の解決は「時間」との戦いです

放置された突発性難聴の治療

森上鍼灸整骨院 鍼灸師 吉池 加奈

更新 2026.01.21

音声で解説!
1ヶ月後の突発性難聴と再生の可能性

病院での治療が一区切りつき、「これ以上の回復は難しい」と告げられた方へ。 なぜ標準治療には限界があるのか、そして医学の常識を超えて聴力が回復するケースにはどんな理由があるのか。京大の再生医療研究(IGF-1)と鍼治療の意外な接点や、最も重い「スケールアウト」からの回復データをもとに、残された希望の選択肢について音声で分かりやすく紐解きます。

※出典1 EBMからみた突発性難聴の臨床 金原出版
※出典2 みみ・はな・のどの”つまり”対応 全日本病院出版社
※出典3 森上鍼灸整骨院 「治療に対する考え」

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ホスト:今回のテーマは、発症から1ヶ月以上が経過した突発性難聴です。病院での標準的な治療が、まあ一区切りついて、これ以上の回復は難しいかもしれないって言われる、まさにその段階。そこから何ができるのか、希望はあるのか、これを探っていきます。

ゲスト:多くのリスナーの方が、まさにその壁に直面しているのかもしれないですね。医学の常識だと、どうしても選択肢が狭まってくるとされる時期なんですけど。今日見ていく資料は、そこにこう新たな光を当てるものになりそうです。

ホスト:今回ご提供いただいた資料は、長野県にある森上鍼灸整骨院の、これ非常に詳細な解説記事でして、そしてその記事が参考文献として挙げている医学書ですね。EBMから見た突発性難聴の臨床、それと、月刊ENTONI 耳・鼻・喉の"つまり"対応、これらに関するノートです。

ゲスト:鍼灸というアプローチと、大学の最先端研究、そして医学的なエビデンス。これらをこうつなぎ合わせていくと、非常に興味深い全体像が浮かび上がってくるんですよ。

ホスト:今回のミッションは、まず、なぜ時間切れみたいな状況が生まれるのか、その医学的な背景を理解すること。そして、その先にある回復の可能性を、鍼治療と再生医療という2つの視点から深く掘り下げていくということです。では、早速本題に入りましょうか。まず、そもそも論からなんですけど、なぜ突発性難聴は時間が経つと治りにくいって言われちゃうんでしょうか。どうしても発症直後が勝負みたいな、そういうイメージが強いですよね。

ゲスト:はい。その最大の理由はですね、突発性難聴には自然回復という現象があるからなんです。資料によると、何もしなくてもある程度聴力が戻ることがあって、その多くが発症してからだいたい2週間以内に起こると。ですから、病院での初期治療っていうのは、この最も回復しやすいゴールデンタイムに薬の効果を最大限に発揮させるという戦略なんですね。

ホスト:ああ、自然に治ることもあるんですね。でも、それならなぜそんなに急いで治療する必要があるんですか?

ゲスト:そこがええと、難しいところでして。自然回復率は報告によって30%から、まあ65%と非常に幅が広いんです。逆に言えば、1/3以上の人は自然には良くならないわけです。全く回復しなかったっていう厳しいデータもある。この不確実性があるからこそ、待つという選択はせずに、できるだけ早くステロイド治療を開始するのが、まあ世界の標準になっているんです。

ホスト:なるほど、その頼みの綱であるステロイドですけど、資料にはその役割についてかなり重要な指摘がされてますよね。炎症を抑える作用はあるけど、内耳の神経そのものを再生する作用はないと。

ゲスト:まさにそこが今回の議論の出発点です。内耳の音を感じ取る有毛細胞とか神経って、非常にデリケートな組織なんです。何らかの原因で炎症が起きると、それがダメージになって機能が失われてしまう。ステロイドはその火事を消すための、いわば消火器なんですよ。火事を消せば、まだ燃え残ってる部分が機能を取り戻す可能性はある。でも、すでに燃えてしまった部分を元通りに再建する力はないんです。

ホスト:つまり、病院でこれ以上は難しいって言われるのは、「消火活動は終わりました。あとは焼け残った部分で頑張るしかありません」っていう宣言に近いと。回復の可能性はゼロだと断定しているわけじゃないんですね。

ゲスト:その通りです。そして、ここからが今日の話の本題なんです。もし、その燃えてしまった部分を再建する方法があるとしたら。その可能性を示したのが、資料にも出てくる京都大学の新しい臨床試験なんです。

ホスト:お、ここで最先端の研究の話が出てくるんですね。これはどういう内容なんですか?

ゲスト:これがですね、まさにステロイド治療で十分な効果が得られなかった患者さんたちを対象にした治験でして、インスリン様ヒト再生ホルモン1型、通称IGF-1という物質を使った治療法です。

ホスト:IGF-1、初めて聞く名前です。これは一体どういう物質なんでしょう?

ゲスト:体の成長とか細胞の修復に深く関わるホルモンで、特に神経の再生を促す働きがあると考えられています。この治験では、そのIGF-1を鼓室、つまり鼓膜のすぐ奥にある空間に直接投与したんですよ。

ホスト:かなり思い切った治療法に聞こえますけど、その結果はどうだったんでしょうか?

ゲスト:それがですね、驚くべき結果でして、参加した患者さんの7割で聴力の改善が見られたと報告されているんです。ステロイドという消火器では助からなかった神経が、IGF-1という修復剤によって再生し始めた可能性を示唆していると。さらに重要なのは、従来のステロイドを鼓室内に注入する治療法と比べて安全な方法だったとも記載されている点なんです。

ホスト:7割ですか。それはすごい数字ですね。一度は「ここまで」って言われた人たちにとって、これはとてつもない希望になりますよね。ただ、これはまだ治験の段階なんですよね。

ゲスト:はい。一般の治療として受けられるようになるにはまだ時間がかかります。ですが、もしこのIGF-1をですね、薬として外から入れるんじゃなくて、自分自身の体の中で作り出すのを手助けする方法があるとしたらどうでしょう。

ホスト:そんなことが可能なんですか?

ゲスト:まさにその点に、今回の中心資料である森上鍼灸整骨院の非常にユニークな仮説とアプローチがあるんです。

ホスト:京大の最先端研究と鍼治療、一見すると全くつながらないように思えますけど。

ゲスト:私も最初はそう思いました。でも、資料を読み解くと、非常に説得力のあるつながりが見えてくるんですね。仮説の核心はこうです。まず、先ほどのIGF-1は、もともと私たちの体の中にある成長ホルモンが肝臓を刺激することで作られる物質なんです。そして、鍼治療というのは、古くから自律神経とかホルモンバランスを整える作用があると言われていますが、その一つに体内の成長ホルモンの分泌を促すという働きが知られているんです。

ホスト:ということは、鍼を打つことで成長ホルモンが出て、それが肝臓でIGF-1に変わって、そのIGF-1が傷ついた内耳の神経を修復する。つまり、京都大学が外から投与した物質を、鍼治療は体の内側から作り出そうとしているという仮説が成り立つわけですか?

ゲスト:その通りです。最先端の再生医療がやろうとしていることを、鍼治療は全く別のアプローチで、体が本来持っている自己治癒力を引き出すことで実現しようとしているんじゃないかと。これ本当に面白い視点ですよね。

ホスト:いや、にわかには信じがたい話ですけど、もし本当なら革命的ですよ。もちろんこれはまだ仮説の段階だとは思うんですが、実際治療結果ってどうなんでしょうか?

ゲスト:資料によると、ステロイド治療で効果がなかった患者さん、それも聴力検査の機械では測定不能な「スケールアウト」という最も重度の患者さんのうち、実に3割から4割で、再び音が測定できるレベルまで聴力が回復したと報告されています。

ホスト:スケールアウトからの回復は、一般的には極めて難しいと聞きます。その状態から3割も回復するっていうのは、これ驚異的な数字じゃないですか。

ゲスト:まさに。そして全体で見ても8割から9割の患者さんで、聴力回復だけじゃなく、耳鳴りとか耳の詰まり感、めまいといった辛い症状に何らかの改善が見られたそうです。特に強調されているのは、この中には飲み薬だけじゃなく、より強力な鼓室内へのステロイド注入療法をしても効果がなかった患者さんが含まれているという点です。

ホスト:なるほど、考えうる標準治療をやり尽くしたという方々にも改善が見られているわけですね。京都大学の治験の7割という数字ともどこか通じるものがあって、これは偶然とは考えにくい気がしますね。

ゲスト:もちろん、鍼治療が万能というわけではありません。資料にも、「鍼灸師によって治療レベルは大きく異なるので、信頼のおける鍼灸院を選ぶことが何よりも大切」と、まあ釘を刺しています。ただ、京大の研究が「神経再生は可能だ」っていう扉を開いて、森上鍼灸整骨院の実績が「そのためのアプローチはすでにあるのかもしれない」という希望を示している。この2つがつながった意味は非常に大きいと思います。

ホスト:森上鍼灸整骨院の記事を読んでいると、単に耳に鍼を打つだけという話ではないですよね。もっと全体的というか、包括的なアプローチを感じます。

ゲスト:おっしゃる通りです。彼らは突発性難聴を耳だけの病気ではないと明確に位置づけています。ストレス、血流、自律神経のバランスといった全身の状態が耳に影響しているという考え方ですね。それを裏付けるために、診断プロセスを非常に重視しています。例えば、医療用のサーモグラフィーを使って、全身の体表温度を撮影するんです。これで血流が滞っている場所とか、自律神経の乱れによる冷えなどを可視化するんですね。なぜ耳の治療なのにふくらはぎの血流を見る必要があるのか、一見関係ないように思えますよね。資料によれば、ふくらはぎは第二の心臓とも呼ばれる重要なポンプなんです。ここの血流が悪いと、全身に血液を巡らせる力が弱まって、結果として頭部、そして内耳の蝸牛のような末端の毛細血管まで十分な血液、つまり栄養や酸素が届きにくくなる。鍼でそうした全身の滞りを解消することが、耳の回復環境を整える上で不可欠だというわけです。

ホスト:なるほど、耳という「木」を治すために、全身という「土壌」から改良していくようなイメージですね。そしてもう一つ、鍼灸院でありながら耳鼻科レベルの聴力検査を独自に行っているという点も非常にユニークです。これはなぜなんでしょう?

ゲスト:これがですね、この治療院の信頼性を支える非常に重要なポイントだと思います。資料には、患者さんが「良くなった気がする」っていう感覚には、2つの大きな落とし穴があると書かれています。1つは、実は悪い方の耳は変わっていないのに、もともと良かった方の耳の聴力が少し悪化して、左右のバランスが取れたように感じてしまうケース。これは、良くなったと勘違いしている間に、健康な耳まで危険にさらしていることになり、非常に怖い。もう一つは、脳が聴力低下という状態に単に慣れてしまっただけのケースです。聞こえにくいという違和感が減っただけで、聴力自体は全く改善していない。こうした主観と客観のずれを防ぐために、定期的に精密な聴力データを取ることで、治療が本当に効果を上げているのか、それともプラセボなのかを厳密に判断しているわけです。

ホスト:治療効果を正しく、客観的に評価するためにそこまで徹底しているんですね。

ゲスト:さらにもう一つの柱として音響療法も並行して行っています。これはただ音楽を聴くのとは全く違ってですね、患者さん一人一人の聴力検査データに基づいて、聞こえにくい周波数の音を少しだけ持ち上げた特殊な音楽をオーダーメイドで作成するんです。それを骨伝導ヘッドホンで聴くというリハビリですね。

ホスト:ああ、骨伝導ヘッドホンを使うんですね。

ゲスト:空気の振動で鼓膜を鳴らすんじゃなくて、骨の振動によって直接内耳の蝸牛に音を届けることができます。これは、衰えた聴覚神経をピンポイントで刺激して、脳の音を処理する能力を再教育するリハビリなんです。聴力そのものだけじゃなく、耳鳴りとか音が割れて聞こえるといった、聴力が戻った後も残りやすい不快な症状の改善も目指しています。

ホスト:なるほど、鍼で体の内側から再生能力を高め、血流という土壌を整え、音響療法で脳の処理機能をリハビリする。耳、体、脳という3つの側面から総合的にアプローチしているんですね。これはもう単なる鍼灸という枠を超えてますね。

ゲスト:まさにそう言えるでしょう。

ホスト:それでは今回の内容をまとめていきましょう。発症から時間が経って、もう手遅れかもしれないと感じているリスナーにとって、今日の話はどんな意味を持つでしょうか。

ゲスト:最大のポイントは、病院での標準治療が終わったからといって、すべての可能性が閉ざされたわけではないということです。京都大学の研究が示したように、一度失われたと考えられていた神経の再生は、もはや夢物語ではなく、現実的な治療目標になりつつあります。

ホスト:あのIGF-1の話ですね。未来には希望があると。

ゲスト:はい。そして、その未来をただ待つだけでなく、森上鍼灸整骨院の事例が示すように、鍼治療という既存のアプローチが、体の内側から同様のメカニズムを働かせる可能性が。これは今を生きる私たちにとっての大きな希望です。外から薬を入れる西洋医学的なアプローチと、内なる治癒力を引き出す東洋医学的なアプローチがIGF-1という一点で交わった。これは非常に示唆に富んでいます。

ホスト:治療法そのものだけじゃなく、ストレスや血流といった体全体の状態に目を向けるという視点も重要ですね。

ゲスト:そして、その話はリスナーにとって重要な問いを投げかけていると思うんです。標準的な医療以外の選択肢を検討する際、何を基準にその提供者を選べばよいのか。今回の事例は、治療法の新しさとか魅力的な改善率だけじゃなくて、その背景にある診断プロセスの客観性や、なぜそれが効くのかっていう仮説を科学的に説明しようとする姿勢、そういった徹底性が信頼性を判断する上で一つの鍵になることを示唆しています。

ホスト:最後に、リスナーの皆さんに1つ考えていただきたいテーマがあります。資料の中に「脳が聴力低下に慣れてしまう」という話がありましたよね。これって私たちの生活の他の場面にも言えることかもしれないなと。私たちは慢性的な肩こりとか、なんとなく続く疲労感、少しずつ悪化していく人間関係とか、本来あるべきではない状態にいつの間にか慣れてしまうことで、そこから抜け出す機会や改善の可能性を、無意識のうちに手放してはいないでしょうか。

ゲスト:自分の当たり前が本当に当たり前なのかを疑ってみるということですね。非常に深い問いかけだと思います。

ホスト:少し立ち止まって、自分の心や体の声に耳を澄ませてみるのも良いかもしれません。なお、今回の中心となった記事の著者は、鍼灸師・柔道整復師の吉池加奈さんでした。本日はありがとうございました。

ゲスト:ありがとうございました。

※出典1 EBMからみた突発性難聴の臨床 金原出版
※出典2 みみ・はな・のどの”つまり”対応 全日本病院出版社
※出典3 森上鍼灸整骨院 「治療に対する考え」

時間が経過した突発性難聴は回復しますか?

突発性難聴の発症から一ヶ月以上経っていますが治りますか?|山梨県S.O.さん

少し前から、耳がつまった感じや キーンという音はあったんですが、 ある日、急に右耳が聞こえにくくなりました。

病院で治療は受けたんですが、 思ったようには良くならなくて、 気づいたら、もうしばらく時間が経っています。

「これ以上は難しいかもしれない」と言われて、 正直、どうしたらいいのか分からなくなってしまって…。

山梨県 S.O.さん

そこまできちんと治療を受けて、それでも変化がないと、 どうしていいか分からなくなりますよね。

実際、同じように 「時間が経ってしまったんですが…」 と相談に来られる方は少なくありません。

突発性難聴は、 時間が経ったからといって、 そこで話が終わってしまうものばかりではありません。

まずは、 今どんな状態なのか、 何が影響していそうか、 一つずつ整理して考えていきましょう。

柔道整復師・鍼灸師 吉池 加奈

発症から1ヶ月・半年・1年以上経ってから回復することがあります

突発性難聴は、発症から時間が経っていても、 聴こえの変化や回復のきっかけが見つかることがあります。

病院での治療が一段落したあとでも、 その人の状態に応じて、考えられる対応や判断のポイントは残っています。

下のグラフは、実際に発症から6ヶ月が経過し、病院では「回復は難しい」と言われた患者さんのものです。当院での治療開始後、約3ヶ月半で低音域の聴力が正常値(30dB)まで回復しました。

このように、後遺症の改善だけでなく、聴力そのものが回復するケースも少なくありません。

2016.08.31
発症時

治療前

2017.01.10
音響療法を鍼治療を開始

治療後

2017.04.26
低音が正常値(30db)まで回復※

治療後

※耳鼻科の医学的視点から見て「実用上、ほぼ日常生活に支障がないレベル(正常範囲の境界線)」まで改善したと評価される値。

※治療効果の出方には、個人差があります。

患者さんの声

  • 薬が効かない突発性難聴の鍼治療をされた長野市S.K.さん

    S.K.さん長野市

    突発性難聴の後遺症

    音の響きが良くなった

    後遺症の音の響きがあってとても苦痛だったのですが、鍼と音楽療法を始めてからは、だんだんと良くなりました。仕事が大工なので釘を打つ音に耐えられそうになく、そろそろ引退かと半ばあきらめていたのですが、おかげさまでまだ続けられそうです。

  • 薬が効かない突発性難聴の鍼治療をされた神奈川県H.A.さん

    H.A.さん神奈川県

    ステロイドが効かない突発性難聴

    耳鳴りが改善!

    糖尿病があるので、血糖値のコントロールをしながらステロイドの点滴をしたのですが、一向に治らず。先のことを考えて毎日毎日不安でした。でも森上さんで鍼を始めてからは、1週間経つ頃には耳鳴りがだいぶ改善!まさかこんなにも効果が現れるとは。本当に心から感謝しています。

  • 薬が効かない突発性難聴の鍼治療をされた新潟県M.S.さん

    M.S.さん新潟県

    めまいから始まった突発性難聴

    職場に復帰できた

    入院して点滴をしても治らなかったので、何度か鼓膜の奥にステロイドを打ってもらったのですが、騒がしい耳鳴りと音の響きで気がおかしくなりそうでした。時間はかかりましたが、森上さんの治療のおかげで、無事に職場復帰を果たせました。

※「患者さんの声」は 個人の感想です。
疾患により治療法や効果の出方が変わります。

不調の根本原因は人によりさまざまなので、当院では全身検査をしたうえで、その患者さんに合った治療法をご提案しています。
分からないことやご不安なことは、「今すぐ無料相談する」ボタンからご相談ください。

病院で「治らない」「これ以上できない」と言われる理由

病院の治療は、発症直後の炎症を抑えることが目的だからです

突発性難聴は、内耳に急な炎症が起きている状態と考えられているため、 病院ではステロイドを中心とした治療が行われます。

ステロイドは、炎症を抑えることで聴力の回復を促す治療であり、 発症から早い時期ほど効果が出やすいとされています。

一定期間で変化が見られない場合、治療はいったん一区切りになります

ステロイド治療を行っても十分な変化が見られない場合、 病院での治療は「これ以上できることは少ない」と説明されることがあります。

これは「もう回復しない」という意味ではなく、 病院で行える治療が、いったん区切りを迎えたという意味合いであることがほとんどです。

その後は、アデホスコーワやメチコバールなどを使いながら、 聴力の経過を見ていく形になることが一般的です。

時間が経った突発性難聴にも、回復のきっかけが残る理由

突発性難聴は、耳だけで起きている問題ではありません

突発性難聴は「耳の病気」と思われがちですが、 実際には、耳だけでなく全身の状態が関係していることも少なくありません。

病院での治療が一区切りしたあとでも、 体の状態によっては、聴こえに影響している要因が残っていることがあります。

ストレスや体のバランスが、回復の妨げになっていることがあります

病院の治療で十分な改善が見られなかった方のお体を確認すると、 過度なストレスによって体が緊張していたり、 首や体のバランスの乱れによって、内耳に向かう血流が妨げられているケースが多く見られます。

こうした状態は、時間が経ってから強く表面化することもあり、 発症から数か月以上経過している方でも、 聴こえの回復を妨げる要因として残っていることがあります。

原因が整理されることで、変化が出始めるケースもあります

体の状態を一度整理し、 ストレスや血流、体の使い方といった点に目を向けることで、 聴こえの調子に変化を感じ始める方もいます。

これは「時間が経ってから突然治る」という話ではなく、 回復を妨げていた要因が整理されることで、 聴こえの変化が表れやすくなると考えると分かりやすいでしょう。

【期間別】発症から時間が経った場合の考え方

発症から1ヶ月ほど経過している場合

突発性難聴は、発症からの時間が短いほど変化が出やすい傾向がありますが、 1ヶ月程度の経過であれば、聴こえに変化が見られるケースも多くあります。

実際には、病院での治療を終えたあと、 発症から3〜4週間ほど経過した状態で来院される方も多く、 その後の対応によって聴こえの調子が変わってくることもあります。

半年ほど経過している場合

発症から数か月が経過すると、 脳が「聴力が低下した状態」を一つの基準として認識し始めるため、 発症直後と比べると変化のスピードはゆっくりになる傾向があります。

ただしこの時期でも、 耳鳴り・音の響き・音割れなどの違和感が続いている場合は、 聴こえの調整がまだ進む余地が残っていると考えられることもあります。

1年以上、または数年が経過している場合

発症から1年以上、あるいは数年が経過している場合は、 大きな変化が短期間で起こることは多くありません。

それでも、 耳鳴りや耳の詰まり感が軽くなったり、 日常生活での聞き取りやすさに変化を感じたりといった、 生活の中での変化が見られるケースはあります。

この段階では「元の聴力に戻す」ことよりも、 現在の状態を整理し、 聴こえに影響している要因を一つずつ見直していく視点が大切になります。

「良くなった気がする」に注意!

突発性難聴が発症してから時間が経つと、 「最初よりは慣れてきた」 「以前ほど気にならなくなった」 と感じる方も少なくありません。

こうした変化は、決して珍しいものではありませんが、 すべてが「回復」を意味しているとは限らない点には注意が必要です。

「聞こえに慣れただけ」の場合があります

聴力が低下した状態が続くと、 脳がその状態を基準として受け入れ、 「違和感が少なくなった」と感じることがあります。

この場合、実際の聴力が大きく改善していなくても、 体感としては「良くなった気がする」と感じてしまうことがあります。

片方の耳が聴力を補っているだけかも・・・?

片耳の聴力が低下している場合、 無意識のうちに、聞こえの良い耳で音を補おうとする働きが起こります。

その結果、日常会話では困らなくなったとしても、 気づかないうちに、良い耳に負担がかかっていることもあります。

「問題なく生活できている」と感じていても、 検査をしてみると、聴力の左右差が大きいまま残っているケースもあります。

そのため、時間が経ってからの突発性難聴では、 感覚だけで判断せず、 現在の状態を一度整理して考えることが大切になります。

森上鍼灸整骨院が、時間の経った突発性難聴に対応できる理由

全身の状態を確認したうえで、鍼治療を行っています

突発性難聴は「原因が特定できない感音難聴」とされることが多いですが、 実際には、血流の状態やストレスの影響が関係しているケースも少なくありません。

当院では、医療用サーモグラフィを用いて体表温度を確認し、 全身の状態を把握したうえで、 ストレスや血流の乱れに目を向けた鍼治療を行っています。

体の状態を整理することで、 聴こえに影響していた要因が見えやすくなり、 その後の変化につながるケースもあります。

治療前

ふくらはぎの血流状態:鍼治療前

治療後

ふくらはぎの血流状態:鍼治療後

※「第二の心臓」と呼ばれるふくらはぎのポンプ機能が働きやすくなることで、 全身の血流が整いやすくなります。

鍼治療+音響療法でより効果的な治療が可能です

突発性難聴の発症から時間が経過している方は、鍼治療と合わせて音響療法もおこなうとより効果的です。

音は耳だけでなく脳でも処理されているため、 突然の聴力低下によって、脳が音に過敏になっているケースもあります。

音響療法では、 耳と脳の聞き取りのバランスを整えることを目的に、 聞こえの状態に合わせた音を用いてリハビリを行います。

聴力が回復することが多いので、不快な耳鳴り・音割れ・耳閉感などが徐々に気にならなくなります。

鍼灸用のオージオメータで聴力検査
鍼灸用のオージオメータで聴力検査
患者さんに合った音響療法用のCD作成
患者さんに合った音響療法用のCD作成

※当院では、モーツアルトの四重奏を患者さんの聴力に合わせて加工し、骨伝導ヘッドホンで音を聴き分ける音響療法をおこなっています。

高音の聴力低下ではバイオリン、低音の聴力低下ではチェロの音を聴き分けると効果的です。

耳に良いとされるクラシック音楽
耳に良いとされるクラシック音楽
骨伝導ヘッドホンで音を聴き分ける
骨伝導ヘッドホンで音を聴き分ける

「もう遅いかもしれない・・・」と感じているあなたへ

「もう治らない」と言われても、まだ残されている選択肢があります

発症から時間が経っていると、「今さら遅いのではないか」と不安になりますよね。 でも、当院にはそうした不安を抱えながら来院され、実際に改善へ向かわれている方がたくさんいます。発症からの期間だけですべてが決まってしまうわけではないんです。

なぜ、今からでも変化が期待できるの?

当院では、耳だけの問題と考えず、体全体の「体質」から見直していきます。

「治ろうとする力」を応援する 鍼治療は、体が弱っている部分を助け、自分自身の力で回復しようとする働きを高めます。医学的な「完治の約束」はできませんが、お薬とは違ったアプローチで体を支えることができます。

「血の巡り」を良くして再発を防ぐ 実は、血の流れが悪く、詰まりやすい体質の方がなりやすいとも言われています。当院では全身を検査して、そうした体質の傾向がないかチェックします。体質からケアすることで、再発の不安も減らすことができるんです。

まずはご相談だけでも構いません

「このままでいいのかな」と少しでも気になっているなら、それは今の状態を変えるきっかけになるはずです。

病院で「これ以上は難しい」と言われた方でも、諦める前に一度見せてください。 無理に決断する必要はありません。まずは今のあなたの体の状態を知ることから、一緒に始めてみませんか?

著者情報

鍼灸師・柔道整復師 吉池 加奈

私が書きました

鍼灸師・柔道整復師 吉池 加奈

各国の民間医療を学び、帰国後は顔と耳の解剖学を極める。聴力検査を得意とし、専門は突発性難聴と膝の鍼治療。周囲をぱっと明るくする陽気さで、患者さんからの人望が厚い。悩みは、外国人には気にされない活舌の悪さ。

当院について

長野県須坂市にある突発性難聴専門の鍼灸院です。

森上鍼灸整骨院 鍼灸師、スタッフ

聴力検査、医療用サーモグラフィ、循環器エコー、モアレトポグラフィで全身検査をおこない、突発性難聴を根本原因から解決する鍼治療に取り組んでいます。

原因を素早く見つける

耳鼻科専門の鍼灸院6つの検査

  • オージオグラム

    聴力検査

    骨導と気導の状態は、幅広い音域を使って「音を聴き分けられるか」を確認し、鍼の効果を最大限に引き出すツボを選定します。

  • 耳管機能検査装置

    耳管機能の検査

    日本で流通している唯一の検査機器で、耳管機能不全の有無を確認し、聴こえを良くするための鍼治療に活かします。

  • インピーダンスオージオメータ

    鼓膜と中耳の検査

    鼓膜の動きと中耳の気圧状態を確認し、検査結果から中耳炎の後遺症や、顔面神経麻痺後遺症の鍼治療に活かします。

  • 体の歪みの検査:モアレトポグラフィ

    体の歪み

    首の側弯は椎骨動脈を圧迫して脳や内耳の血流を悪くするため、モアレトポグラフィで確認し、歪みを治す鍼治療をします。

  • 血流の検査:循環器用エコー

    血流の異常

    自然治癒力の低下は血流の異常で分かるので、循環器用エコーで手足や首の状態を確認し、血流改善の鍼治療をします。

  • ストレスの検査:医療用サーモグラフィ

    ストレス状態

    治りを妨げるストレス状態は体表温度に現れるので、医療用サーモグラフィで確認し、自律神経を整える鍼治療をします。