聴神経腫瘍の鍼治療

聴神経腫瘍後遺症の治療


突発性難聴、メニエール病、外リンパ瘻・・・治らないめまい。 結局、原因は聴神経腫瘍でした。
早い時期にと決断した手術。分かっていましたが、手術後の後遺症に悩みました。
でも、おかげさまで、手術後の後遺症も徐々に改善しています。(埼玉県 鈴木修様)

はじめまして森上鍼灸整骨院の吉池です。
長野県で西洋医学の代替医療として、鍼灸治療に取り組んでいます。

MRIの精度が上がり、昔に比べて早い時期に聴神経腫瘍が発見されるようになりました。

小さいうちはガンマナイフで治療できますが、
どうしても、神経組織がやけどの様な状態になるので、手術を選択される方が多いです。

手術の後遺症で多いのが、顔面神経麻痺、めまい、耳鳴りです。
状態によっては、聴神経を切ってしまうので、左右のバランスが取れなくなります。

当院では、以前から、聴神経腫瘍の手術後の後遺症を治療しています。
担当医の先生に必要ないと言われながらも、鍼治療をされる方がほとんどです。

残された聴力の健康を守りながら、体調を整える治療をします。
早い時期に復帰できる体を作ります。 吉池弘明

2017/07/21

聴神経腫瘍

聴神経腫瘍の始まり

聴神経腫瘍手術後のカップル 聴神経腫瘍手術後の夫婦 聴神経腫瘍手術後の親子

通常は、本人も気付かないほどゆっくりと、難聴、耳鳴り、めまいが進行します。
2割程度の患者様で、急激に症状が悪化して発症することもあります。

浮遊感のあるめまいが特徴で、左右を見ると眼球が大きくゆれたり、小刻みにゆれたりします。
メニエール病や突発性難聴、外リンパ瘻として治療が始まるケースも多くあります。

聴神経腫瘍の原因

聴神経腫瘍のMRI 聴神経腫瘍のMRI

前庭神経にできた良性の腫瘍(おでき)が原因です。

※前庭神経と蝸牛神経を合わせて内耳神経(別名:聴神経)と言います。
※前庭神経は、体の平衡感覚を脳に伝える神経です。
※蝸牛神経は、音の感覚を脳に伝える神経です。

前庭神経の腫瘍が大きくなることで、前庭神経と聴神経の線維が圧迫されたり、引き延ばされたりして平衡感覚や聴力に異常がでます。腫瘍がかなり大きくなると、聴神経に並走する顔面神経も引き延ばすので、顔の麻痺が起こることがあります。

聴神経腫瘍の経過

■1割弱の患者様は、自然に聴神経腫瘍が小さくなります。
■4割強の患者様は、そのままの大きさで変化しません。
■5割の患者様は、一年につき1ミリ程度の大きさで聴神経腫瘍が成長します。

聴神経腫瘍の治療

1.経過を観察する。
2.ガンマナイフで治療する。
3.外科的に手術をする。

経過を観察する。

おとなしい良性の腫瘍(おでき)なので、治療行為の一環として積極的に経過を診ます。経過の観察では、一年に数回のMRIの検査をします。大きさが変化しなかったり、小さくなったりする可能性がある腫瘍なので、経過を観察することが第一の治療選択となっています。

ガンマナイフで治療する。

2センチ~2.5センチ以下の腫瘍なら、ガンマナイフで9割以上の確率で治すことができます。ガンマナイフは放射線で患部を焼くので、やけど状の組織ができあがります。あまり大きな腫瘍には適しません。

外科的に手術をする。

3センチを超える腫瘍で、時間とともに大きくなる腫瘍は外科的な手術になります。

外科的な手術は、脳外科の先生が手術をする場合と、耳鼻咽喉科の先生が手術をする場合ではアプローチが違います。
脳外科の先生は、頭蓋骨を開けて手術をされます。耳鼻科の先生は耳の穴の後から頭蓋骨を削って手術をされます。

後遺症に悩む男性

聴神経腫瘍後遺症

浮遊感、耳鳴り、難聴、顔面神経麻痺が多い後遺症です。

経過観察での後遺症

腫瘍が縮小しても、後遺症として聴力の低下、耳鳴り、平衡感覚の異常が残ることがあります。

ガンマナイフでの後遺症

ガンマナイフで治療後に、半年から一年経って腫瘍が一時的に大きくなることがあります。この時期に聴力が低下したり、平衡感覚の異常がでたりします。

手術後の後遺症

聴神経腫瘍の手術は高度で難しい手術です。前庭神経の腫瘍が大きくなるにしたがって、蝸牛神経や顔面神経は引き延ばされ、腫瘍の被膜と一体化して見分けがつかなくなります。手術をされる先生は腫瘍部分を電気刺激することで、表情筋の筋電図を確認しながら、顔面神経と蝸牛神経を避けて腫瘍を摘出します。

・腫瘍が小さな場合

一時的な顔面神経麻痺と、聴力の低下が後遺症として残ります。
時間とともに顔面神経は回復しますが、聴力や耳鳴りは回復しないケースが多くあります。

・腫瘍が大きな場合

筋電計で顔面神経のと蝸牛神経の線維を確認しながら手術をするので、顔面神経が断裂するケースは少ないのですが、手術後に顔面神経麻痺がでます。聴力や耳鳴りは回復しないケースがあります。

・腫瘍がかなり大きな場合

聴神経を切断した場合は、聴力を失います。平衡感覚も取れなくなるので、片側からの音に反応できなかったり、めまいや浮遊感で転倒したりします。耳鳴りも強くなことがあります。
顔面神経を切断した場合は、片側の顔が全く動かなくなります。切断した顔面神経を縫合したり、他の神経とつないだりして対処しますが、外傷性の顔面神経麻痺のリハビリと治療が必要になります。

聴神経腫瘍後遺症の治療

西洋医学的な聴神経腫瘍後遺症の治療

耳鼻咽喉科の医師

経過を観察します。

浮遊感、耳鳴り、難聴、軽度の顔面神経麻痺は、治療を積極的にしないまま、自然になれるのを待ちます。

顔面神経を切断した場合。

手術中に顔面神経を切断した場合は神経をつなぎます。神経が短くてつなげない場合は、頭の後の神経か足の神経を移植します。脳外科の先生がされる手術です。

手術後に重度の顔面神経麻痺がある場合。

顔の左右のバランスを整える手術をしたり、他の部分の筋肉を顔に移植したりして笑顔を作れるようにします。顔面神経を、舌を動かす神経につなぐこともあります。移植後に筋肉の動きが良くなると、顔のバランスが崩れるので再手術をして左右差を合わせます。形成外科の先生がされる手術です。

私たちがする聴神経腫瘍後遺症の治療

鍼灸師

聴神経腫瘍の経過観察や手術後の後遺症について、残っている機能を最大限に生かして健康な体をとり戻します。浮遊感・めまいの治療、難聴・耳鳴りの治療、顔面神経麻痺の治療、顔の血流を良くする治療、左右のバランスをとる治療を総合的にします。

手術後の体調の回復をめざします。

聴神経が温存されている場合は、聴力の回復をめざします。手術後の難聴や耳鳴りの治療をします。片側の前庭神経は失ってしまうことが多いので、前庭神経が原因の浮遊感、めまいの治療をします。

顔面神経麻痺の治療をします。

聴神経腫瘍の手後の後遺症で、一番多く、一番患者様を困らすのが顔面神経麻痺です。手術時に顔面神経に触るので必ず麻痺がでます。顔面神経が温存されている場合は、顔面神経麻痺が早く回復するための治療をします。切断してしまった時は、顔面神経麻痺の再建手術をするので、手術後のリハビリや後遺症の治療をします。

手術後の浮遊感・めまいの治療

聴神経腫瘍の鍼治療

内耳のバランスを取ります。

聴神経腫瘍の手術では前庭神経を切り取ってしまうため、左右のバランスが取れなくなります。右に回ることと、左に回ることで差がでます。

左右のバランスが取れなくなると、吐き気、めまい、頭痛の原因になるため、健康側の内耳でバランスを取れるように治療をします。鍼治療なら手術で負担がかかった体を優しくケアできます。脳の中で、新しい体の姿勢変化を早く認識できるようになります。

手術後の難聴・耳鳴りの治療

蝸牛神経を切断しても、切断しなくても、耳鳴りに影響はありません。

耳鳴りは聴力が低下したり、聴力がなくなったりしたことに脳が異常に反応している状態です。脳の中で音のバランスが取れるようになると徐々に改善します。オージオグラムのデーターに合わせて加工したクラシックのCDを聴きながら鍼治療をすることで、耳鳴りを改善することができます。聴神経が温存されている場合は、聴力が改善することもあります。

音響CDの制作

聴神経腫瘍の聴力を検査する
オージオグラムの検査
耳鳴り用CDを制作する
音響ソフトを使ったCDの制作

音響療法で改善した聴神経腫瘍手術後の聴力

聴神経腫瘍治療前のオージオグラム
聴神経腫瘍の手術直後の聴力
聴神経腫瘍治療後のオージオグラム
音響療法後と鍼治療後の聴力

聴神経が温存できた手術後の難聴です。
オージオグラムは、鍼治療と音響CDを使った音響療法を併用しています。

聴神経腫瘍後の聴力の回復は不可能と言われていますが、回復しているのが分かります。
聴力の回復に伴い、耳鳴りもが改善しました。

実際に聴力が回復しているかは、脳波をとった検査をしないと分からないのですが、右耳と左耳の聴力の差を脳で統合しているためだと思います。 手術後は、顔を傾けて聴く習慣がありましたが、普通に会話ができるようになりました。

手術後の顔面神経麻痺の治療

顔面神経を切断していなければ、顔面神経麻痺は必ず良くすることができます。
顔面神経麻痺の治療は、ベル麻痺やラムゼイ・ハント症候群の治療に準じた治療となります。

正常な顔面神経
正常な顔面神経

神経を部分的に断裂した顔面神経麻痺

神経を部分的に断裂した顔面神経
顔面神経の部分断裂
聴神経腫瘍の手術後の後遺症|顔面神経麻痺|治療前
治療前
聴神経腫瘍の手術後の後遺症|顔面神経麻痺|治療後
治療後

顔面神経が温存された場合

顔面神経が改善した時に、筋肉が萎縮しないように表情筋の弾力性を保ちます。顔面神経の再生を高めるように、顔面神経の血流を改善します。

他の神経を移植した顔面神経麻痺

顔面神経の神経移植手術
顔面神経の神経移植
顔面神経の神経移植手術|鍼治療前
治療前
顔面神経の神経移植手術|鍼治療後
治療後

顔面神経を縫合した場合

鍼治療で、顔面神経の末梢を人工的に傷つけることで、顔面神経が末梢に線維を伸ばしやすくします。顔面神経に栄養を運ぶ血管の血流を良くして、顔面神経と表情筋が萎縮するのを防ぎます。

舌の神経と縫合した顔面神経麻痺

舌の神経と顔面神経の縫合手術
顔面神経とし舌下神経の縫合
舌の神経と顔面神経の縫合手術|鍼治療前
治療前
舌の神経と顔面神経の縫合手術|鍼治療後
治療後

他の神経と縫合した場合

舌を動かすと顔が動くようになったり、かむと顔が動くようになったりします。脳の神経の再編成が高まるように、顔の筋肉の、動きのバランスを取ります。舌の神経と縫合した場合は舌が萎縮することがあるので、舌の萎縮を防ぎます。

筋肉を移植した顔面神経麻痺

顔面神経麻痺の筋肉移植手術
顔に移植した骨格筋
顔面神経麻痺の筋肉移植手術|鍼治療前
治療前
顔面神経麻痺の筋肉移植手術|鍼治療後
治療後

形成外科の手術をされた場合

移植した筋肉の筋力がつくと、移植した側が吊り上がってしまうため、左右の筋肉の動きを整える治療をします。左右のバランスを整えることで再手術を防ぎます。

顔の血流を良くする治療

聴神経腫瘍の星状神経ブロック

スーパーライザーを使って交感神経の緊張を取ります。
大きな手術を経験すると、無意識に緊張が続いて血流が低下することがあります。血流の低下が原因で、体の自然治癒力が低下します。スーパーライザーなら、体に負担をかけることがなく、頸部の交感神経の緊張を取ることができます。自然な血流が戻ることで手術後の体調不良が改善されます。

左右のバランスを取る治療

浮遊感の鍼治療|治療前
治療前
浮遊感の治療|治療後
治療後

筋肉の緊張を調整します。

前庭神経のバランスが崩れたまにすると、重心バランスが崩れるために脚力の左右差がでます。

脚力の左右差が原因で、更に浮遊感やめまい、ふらつきの原因となるために、症状が慢性化してしまいます。

左右の筋力の差が整うことで、内耳にも情報がフィードバックされて、片側の内耳で体を保持する機能が高まります。




聴神経腫瘍後遺症の治療費

聴神経腫瘍後遺症の鍼治療費


治療部位
解剖学的に体を区分けした部分を部位と言います。

聴神経腫瘍後遺症の治療と、体の治療を組み合わせて行います。

聴神経腫瘍後遺症の治療

浮遊感・めまいの治療難聴・耳鳴りの治療顔面神経麻痺の治療
初診料 540円
治療費 3,240円
スーパーライザー 290円
※鍼の材料費が別途かかります。
※音響療法ではCDの作成費用、CDのコピー費用が別途かかります。

体の治療

左右のバランスを取る治療
頸椎の側彎や下肢の血流等、聴神経腫瘍後遺症を改善する障害となる部分の治療をします。治療範囲は診察した上でご提案します。

治療にあたり要件を満たすと5部位までは保険を使って治療ができます。保険の範囲を超えた部位は自費での治療となります。

整骨院の保険

外傷性の痛みに3部位まで使えます。

鍼灸院の保険

慢性の痛みに、2部位まで使えます。
鍼保険を使うことで、より効果のある治療ができます。
鍼保険の利用には医師の診断書が必要になります。
※医師の診断書は当院で手配します。

自費での治療

保険の適応範囲を超えた部位について1部位290円となります。

※保険が適応できない場合、3部位までは1部位600円となります。
※鍼治療には鍼の材料費が別途かかります。
※ご予算の中で治療を組み立てることも可能です。
※必要に応じて治療見積もりを作成します。

■治療回数について

聴力が回復する可能性のある期間は、毎日の治療となります。
顔面神経麻痺のリハビリと治療は、一週間に1回から3回の治療となります。
通院が困難の場合、通院可能な日に合わせて治療計画を立てます。


聴神経腫瘍の治療費
初診 540円
治療費 3,240円
スーパーライザー 1部位290円
音響CDの作成 1枚5,400円
音響CDのコピー 1枚1,080円
カウンセリング 10分1,080円
パイオネックス 無料
体の治療費  (詳しくはこちら>>>)
整骨院の健康保険 1~3割
鍼灸院の健康保険 1~3割
保険適応外 1部位290円
検査費用
サーモグラフィー 1,080円
モアレトポグラフィー 540円
オージオグラム 2,160円
材料費  (資料はこちら>>>)
スタンダードタイプ 1本17円
ハイグレードタイプ 1本21円
オリジナルタイプ 1本26円
風船に鍼を刺す鍼治療の練習

鍼治療は、体の奥からじっくり治す優れた治療方です。臨床経験が豊富なスタッフが、チームを組んで治療にあたりますので、安心してご来院ください。

※各種の保険の中から、適応ができる保険を提案します。 詳しくはこちら>>>

※症状に対するご相談がある場合は、遠慮なくお申し付けください。
初診日、診察日以外で相談をお受けした場合、カウンセリング料がかかります。カウンセリングは、始めの10分までを1,080円とし、以降1~10分ごとに1,080円ずつ加算されます。

聴神経腫瘍の鍼の種類について

当院では、ご要望に応じて3種類の鍼をご用意しております。
1回の治療に、おおよそ20~30本の鍼を使用します。
スタンダード→ハイグレード→オリジナルにいくほど、痛みはより少なく、体に優しくなります。

スタンダードタイプ(中国製) ハイグレードタイプ(日本製) オリジナル(日本製)
スタンダードタイプ(中国製100倍に拡大した画像) ハイグレードタイプ(日本製100倍に拡大した画像) オリジナルタイプ(日本製100倍に拡大した画像)
スタンダードタイプ(中国製10000倍に拡大した画像) ハイグレードタイプ(日本製10000倍に拡大した画像) オリジナルタイプ(日本製10000倍に拡大した画像)
普通の鍼灸院で使われているタイプの鍼です。鍼先の研磨方法が簡易的になっています。鍼を多く使う方、鍼になれた方におすすめです。 鍼先の研磨にスタンダードタイプの3倍の時間をかけました。医療用シリコンが塗られているので抵抗が少なく、皮膚に負担がかかりません。 鍼灸のプロがこだわって作った鍼です。皮膚の弱い方、過敏な方、金属アレルギーのある方、細かい刺激操作が必要な方におすすめです。
西洋医学の代替医療として、突発性難聴の鍼灸治療に取り組んでいます。
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耳鳴り、耳閉感の改善用CDセット